フリーランス/個人事業主として仕事をしている場合、自ら確定申告をしなければなりません。毎年、2月中旬〜3月中旬までに提出をしなければいけませんが、早めに準備をしておくことをおすすめします!フリーランス 確定申告方法について、そして 確定申告する上で知っておいた方が良いこと をまとめておきます。
確定申告とは
個人や法人が国に対し、税金に関する情報を申告するということです。納税する義務がある者は、確定申告をしないと、犯罪に問われてしまう場合もあるので注意が必要です。申告し忘れた場合や知らなかった場合、延滞税などのペナルティが発生します。もし、故意的に納税を免れる意思があった場合は、「5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金」が発生します。
会社に所属している場合、毎月給料から所得税が源泉徴収されているので、申告する必要はありません。フリーランスは一見自由度が高いと思われますが、このような事務的なことも自分でしなければなりません。
確定申告する前の注意点
青色申告をする場合、事前に届出が必要
- 個人事業を新規開業してから2ヶ月以内に行わなければなりません
青色申告で使用した書類、経費レシートは、法律により7年間の保存期間が定められている
- レシートなどを全て年ごとにファイリングしておくことがとても重要です!急に税務署から監査が入る場合もあり、その際は提示できるようにしないといけません。
確定申告日は、申告日に住んでいる所で提出すること!
- 例:12月まで東京でも、3月(申告日)に埼玉に住んでいるなら、埼玉の市長区村で提出しなければなりません
事業所得が290万円以上なら、個人事業税3〜5%が発生する
- 詳しくは個人事業税の申告方法を参考
源泉徴収票をもらっていたら、税金は既に引かれているということ
- 自身で申告する必要はないです
- 読み方:げんせんちょうしゅう
- 意味:給与・報酬・利子・配当・使用料支払う人が所得税などを差し引いて、それを国に納付する
法人にしたり人を雇ったりすると手続きが非常に多い!!
どんな手続きがあるのかしら・・。
法人だったら開業するときに登記の必要があって、定款の作成とかもしなければならない。一方、個人事業主の場合は、開業届だけで大丈夫。法人だと会計処理も大変なのよ。
確定申告の方法
実は、フリーランスの確定申告方法はたくさんあって、様々な方法で行われています。
書面で郵送されたものに直接手書きで入力もできますし、やよい青色申告ソフトやfreeeといった確定申告ソフトを使って入力もできます。
ちなみに著者は、確定申告ソフトを使用していて、始めから経費などの入力をしているので、申請時には自動で確定申告書の作成ができるようにしています。その他の医療費等を入力するだけなので、手間がかからず、スムーズにできています。普段からコツコツ入力をしていれば、確定申告はそこまで苦ではありません。
それから、やよいやfreeeのソフトを使って作成したpdf 文書を、E-tax (電子申告)で申告することもできます。私は何度か使用してみましたが、かなり複雑でステップが多いです。パソコン操作に不安な方は、pdfをプリントし、直接税務署へ持って行き提出した方がよいかと思います。E-taxに関する詳細はこちら
いろんな方法があるのね〜 E-taxだと家からできるから便利よね。このご時世、人が集まってるところは不安だし・・。
確かに便利よ。ただ、E-taxで申告する場合は、事前に報告が必要だから注意してね。利用者識別番号がいるのよ。
確定申告書を書き始めるにあたって
- 屋号を書く欄がありますが、屋号とは、事業をするときに使う名前 / 会社名です。フリーランスで本名で活動されている方は、本名を記入して問題ありません。
- 職業欄:複数の仕事をしている場合は、全て書く・入力する必要はなく、一番長い時間している仕事のカテゴリーを書けばOKです!(*直接、税務署の担当者に問い合わせて、確認をとったことがありました)
- 日付は書いた日の日付ではなく、必ず申請する日付を書くこと!
確定申告に必要な書類はこの2つよ
青色申告決算書 | 確定申告書B |
損益計算書 (1枚目) | 第1表 |
貸借対照表 (4枚目) | 第2表 |
- その他、確定申告書 B 作成前に用意するもの(ある場合):
- 源泉徴収表
- 生命保険の排除証明書
- 医療費の明細書
- ふるさと納税や寄付金排除の領収書
引用* お金のこと何もわからないまま フリーランスになっちゃいましたが 税金で損しない方法を教えてください!サンクチュアリ出版 2018 より
仕訳の基礎
経費を入力しなければ所得が多いまま申請してしまうことになります。つまり、たくさんの所得税が取られてしまいます!節税のためには、経費を多く入力することが基本です。
年収300万円の場合 | 所得税率は10% |
年収500万円の場合 | 所得税率は20% |
個人事業主は税金負担が大きいため、手取り額が増えない
- 必要経費を増やすなど税金対策をする方が良いです!
ちなみに、サービス業の平均的な経費率は50%らしいのよ。
確定申告をする頃には、経費入力は既に終わっているかと思います。もし「まだ」の方がいたら、至急入力してください!!!!
■借方と貸方の違い
借方:資産の増加、負債・収益の減少、費用の増加
貸方:資産の減少、売上高 (例)現金で交通費を支払った場合
- 借方と貸方の金額は、必ず同じでなければなりません。
(例)
借方 | 貸方 | ||
普通貯金 | ¥5000 | 売上金 | ¥5000 |
■事業割合とは?
- 必要経費をプライベート用・事業用に分けるために使用します。
- 申告のソフトでは分けて仕訳入力することができます。
■元入金とは?
- 年初にあった事業用の財産のことをいいます。
勘定科目の使い分け
仕訳を入力する際に必要なのは、勘定科目の設定です。経費をこれら各カテゴリー(勘定科目)に加えることで、どの用途で経費を出しているのかを示すことができます。
さらに、勘定科目は好きなように作成・追加することもできます。例を挙げると、「雑費」を多く使用する代わりに、「事務用品費」という新たな勘定科目を作成し、事務的に使うメモやペンなどの文房具品をこちらに移動する。より具体的なカテゴリーがほしいときは、この機能を利用しましょう。
カフェで仕事などをする場合、カフェのコーヒー代は「雑費」として処理しするが、この「雑費」があまりにも多いと怪しまれる場合がある!
- なのでカフェ代は「会議費」の科目で設定し、ここに「カフェを事務所として使用」と書き入力していくのも一つの方法です!
主な勘定科目の種類
■地代家賃
- 事業用と家事用で分ける必要があります。(家を事務所として使っていても、全てを事業費にすることはできません。)
- 大体は60%までを経費にするのが基本的
■水道光熱費
- 事業用と家事用で分ける必要があります。(上記と同じ)
■通信費
- 事業用と家事用で分ける必要があります。(上記と同じ)
■旅費交通費
- 事業を行うために必要な交通費(電車代、バス代、タクシー代、駐車代など)
■広告宣伝費
- 事業(肩書き)を宣伝するための名刺やホームページの作成費など
■租税公課(そぜいこうか)
- 印刷代や市役所など行政へ支払う手数料など
■接待交際費
- 取引先との飲食・慶弔費用(けいちょうひよう)など
■消耗品
- 短時間で消耗する事務用品など
- こちらに机やいす、ソファなども含まれます。
■雑費
- 他の科目に当てはまらない費用
■支払手数料
- 振込手数料など
■新聞図書費
- 書籍や雑誌の購入費用
- 翻訳者などは「文庫本」を経費にして言葉や表現の勉強をしていると説明できればOK!
- ビジネス本の購入は迷わず経費に!!全然OK
■研修費
- イベント・セミナー参加代など
■会議費
- 会議や打ち合わせの飲食代・会場料金など
そのほかに知っておいた方がいいこと
■固定資産
- 長期間に渡って利用される資産
- 10万円以上のもの(例:パソコン、デスクトップなど)
- 営業・事業で使う
- 減価償却での経費処理が必要となります(数年に渡って少しずつ経費として処理するということ)
- 小額減価償却資産の特例:
- 30万円未満のものは全額経費にできます!
さいごに
確定申告に関して、不安な方や疑問点が多い方は、2月以降に行われる税理士さんたちによる「確定申告無料相談会」へお問い合わせください。(新型コロナウィルス感染対策で行われない場合、オンライン相談会も実施しているので、ウェブでお調べください)国税HP
人によっては、確定申告自体を税理士さんにお願いしているところもあります。お願いする際、青色申告の依頼料金の相場は、10万円〜20万円です。年間売り上げが高い人ほど、料金が高くなる仕組みです。
もしあなたがフリーランスで、従業員も雇わず、そこまで複雑な仕事をしていないのなら、自分自身で確定申告をするのもよいのではないかと思います。節約にも勉強にもなるので、自分でやって損はないです!!
*追記
フリーランス は仕事の管理、大変ですよね・・・管理に使える無料ツールなどを知りたい方はこちらをご参考ください。